子育てグリーン支援事業のリフォーム補助金額は?条件や申請方法を解説
この記事では、子育てグリーン支援事業を利用してリフォームをする際、いくら補助金を受けることができるのかについて解説します。
国の補助金事業である子育てグリーン支援事業を活用すれば、費用を抑えて住まいを快適にリフォームできます。
しかし、公式サイトを見てもどのリフォームが対象になり、どのような条件でいくら補助金をもらえるのか分かりにくいですよね。
そこで今回は、子育てグリーン支援事業を利用してリフォームをする際に必要となる情報を分かりやすくまとめます。
- 子育てグリーン支援事業リフォームの補助上限は20~60万円で、年齢や家族構成、既存住宅購入の有無などで変動します。
- リフォームの場合、若者夫婦世帯や子育て世帯以外の方でも、補助金の対象となります。
- 補助金をいつ受け取れるのか、どのように申請するのかなど、疑問に感じる方が多いポイントもチェックしましょう。
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子育てグリーン支援事業とは?

画像引用元:子育てグリーン住宅支援事業
子育てグリーン支援事業は、子育て世帯や若者夫婦世帯に対し、省エネ性能が高い住宅の取得やリフォームを支援する国の補助金制度です。
新築住宅のほか、ご自宅や中古住宅のリフォームもりようでき、窓や玄関ドアなどの断熱化、エコ住宅設備の設置などが対象になります。
また、リフォームは子育て世帯以外も対象になるため、どなたでも工事の条件を満たせば補助金を受けることができます。
子育てグリーン支援事業の条件と補助金額
実際にリフォームで子育てグリーン支援事業を利用して補助金を受けるためには、基本的な条件を満たす必要があります。
対象となるリフォーム工事をチェックする前に、まずは基本的な条件や補助金額、工事期間などをチェックしておきましょう。
補助金の対象となる方の条件
子育てグリーン支援事業のリフォーム部門では、次の2つの条件を満たす方が補助金の対象になります。
- ①リフォームする住宅の所有者や家族
- ②グリーン支援事業者と工事請負契約を交わしてリフォームする方
①については、ご自宅はもちろん、家族が住んでいる家のリフォームでも対象になります。
②は注意が必要な点で、対象となるリフォーム工事をしても、工事請負契約を結ばなかった場合は補助金を受けることができません。
また、補助金を受けるために、「グリーン支援事業者」としてあらかじめ登録している会社にリフォーム工事を発注する必要があります。
グリーン支援事業者以外の会社にリフォームを依頼した場合、補助金を受けることができないため注意しましょう。
グリーン支援事業者は公式サイトから検索可能です。
参考:補助金利用を相談できる事業者(住宅省エネ支援事業者)の検索
対象となる方については上記2点以外の条件はなく、年齢や家族構成に関わらず補助金を利用できます。
対象となるリフォーム工事
子育てグリーン支援事業の対象になるリフォーム工事は8つのカテゴリーに分かれていて、①~③のうち少なくとも2つ以上を実施する必要があります。
- ①開口部の断熱改修
- ②躯体の断熱改修
- ③エコ住宅設備の設置
- ④子育て対応改修
- ⑤防災性向上改修
- ⑥バリアフリー改修
- ⑦空気清浄機能・換気機能付き・エアコンの設置
- ⑧リフォーム瑕疵保険等への加入
①~③のカテゴリーは必須工事となり、最低2つ以上、3つすべて実施する場合は補助上限が引き上げられます。
④~⑧のカテゴリーは任意工事で、リフォーム内容に合わせて必要な項目だけ適用可能です。
補助金額と上限
子育てグリーン支援事業の補助金額は工事内容ごとに設定されていて、リフォーム内容の合計が補助金額になります。
補助上限は前述した必須工事の実施数によって次のように変動します。
内容 | 1戸あたりの補助上限 | |
Sタイプ | 必須工事3つのカテゴリーをすべて実施する | 60万円 |
Aタイプ | 必須工事のうち2つのカテゴリーを実施する | 40万円 |
必須工事2つの最低条件を満たす場合はAタイプとなり、一戸当たりの補助上限は40万円です。
3つのカテゴリーに分かれている必須工事をすべて実施する場合はSタイプになり、補助上限が60万円に引き上げられます。
リフォーム工事の内容や箇所によっては、SタイプとAタイプどちらの方がお得になるか比較検討する必要がありそうですね。
対象となるリフォーム工事期間と申請期限
子育てグリーン支援事業の対象になるリフォーム工事期間と、申請手続きの期限は次の通りです。
対象となる工事期間 | 2024年11月22日~2025年12月31日 |
交付申請の期間 | 申請受付開始(3月下旬予定)~予算上限に達するまで(遅くとも2025年12月31日) |
工事期間は2024年11月22日~2025年12月31日が対象で、期間中に工事に着手する必要があります。
また、交付申請はリフォーム工事完了後となり、受付開始は2025年の3月下旬が予定されています。
ただし、子育てグリーン支援事業には予算が設けられていて、申し込み数が上限に達すると早期締め切りとなる点に注意が必要です。
ご家庭の都合などですぐにリフォーム工事を着工できない場合は、交付申請の予約をすることで予算枠を確保する方法もあります。
子育てグリーン支援事業の対象リフォーム工事ごとの補助金額
子育てグリーン支援事業の対象となるリフォーム工事の種類と、それぞれの補助金額をチェックしていきましょう。
①開口部の断熱改修【必須工事】
ガラス交換や内窓設置など、開口部の断熱性能を高めるリフォームは必須工事となっています。
具体的な4つのリフォーム内容と補助金額をチェックしていきましょう。
ガラス交換
ペアガラスやトリプルガラスなど、断熱性能を高めるためのガラス交換の補助金額はサイズによって次のように決められています。
ガラスのサイズ | 1枚あたりの補助額 |
大(1.4㎡以上) | 14,000円 |
中(0.8㎡以上1.4㎡未満) | 10,000円 |
小(0.1㎡以上0.8㎡未満) | 4,000円 |
参照:開口部の断熱改修
上記はガラス1枚あたりの補助額なので、引き違い窓の場合は2枚分の補助金を受けることができます。
内窓設置
既存の窓の内側に設置する内窓は、一か所あたりのサイズごとに補助額が設定されています。
内窓のサイズ | 1か所あたりの補助額 |
大(2.8㎡以上) | 17,000円 |
中(1.6㎡以上2.8㎡未満) | 13,500円 |
小(0.2㎡以上1.6㎡未満) | 11,000円 |
参照:開口部の断熱改修
内窓はペアガラスより空気層が厚くなるため、断熱性能を重視する方におすすめのリフォーム内容です。
外窓交換
既存の窓を枠から撤去して新しくする外窓交換は、1か所ごとのサイズによって次の補助額になります。
外窓のサイズ | 1か所あたりの補助額 |
大(2.8㎡以上) | 34,000円 |
中(1.6㎡以上2.8㎡未満) | 27,000円 |
小(0.2㎡以上1.6㎡未満) | 22,000円 |
参照:開口部の断熱改修
今のサッシが古く、美観を損ねたり防犯性が低かったりする場合は、外窓交換を検討するのがおすすめです。
ドア交換
玄関や勝手口のドア交換も、断熱性能が高いものは補助金の対象になります。
ドアのサイズ | 1か所あたりの補助額 |
大(開き戸:1.8㎡以上)(引き戸:3.0㎡以上) | 49,000円 |
小(開き戸:1.0㎡以上1.8㎡未満)(引き戸:1.0㎡以上3.0㎡未満) | 43,000円 |
参照:開口部の断熱改修
ドア交換は開き戸・引き戸ごとに面積が決まっています。
②躯体の断熱改修 【必須工事】
外壁や屋根、床など、建物の躯体の断熱改修は、対象となる断熱材などを使い一定以上の性能を持たせることで補助金の対象となります。
施工部分 | 補助額 |
外壁の断熱 | 169,000円 |
外壁の部分断熱 | 84,000円 |
屋根・天井の断熱 | 60,000円 |
屋根・天井の部分断熱 | 30,000円 |
床の断熱 | 105,000円 |
床の部分断熱 | 52,000円 |
参照:躯体の断熱改修
工事個所ごとに補助額が決められていて、部分断熱の場合は金額が低くなっています。
③エコ住宅設備の設置 【必須工事】
節水や節電などにつながる、エコ住宅設備の設置は工事内容ごとに補助額が決まっています。
エコ住宅設備の種類 | 補助額 |
太陽熱利用システム | 30,000円/戸 |
高断熱浴槽 | 32,000円/戸 |
高効率給湯器 | 30,000円/戸 |
蓄電池 | 64,000円/戸 |
節水型トイレ | 21,000円/台
(掃除しやすい機能を有するものは23,000円) |
節湯水栓 | 6,000円/台 |
参照:エコ住宅設備の設置
設備の数に関わらず1戸あたりの上限が決められているもの、設置台数に応じて補助額が決まるものに分かれています。
④子育て対応改修 【任意工事】
ビルトイン食器洗機や自動調理対応コンロなど、家事効率を高める子育て対応改修も補助金の対象となります。
家事負担軽減に資する住宅設備の種類 | 補助額 |
ビルトイン食器洗機 | 25,000円/戸 |
掃除しやすいレンジフード | 13,000円/戸 |
ビルトイン自動調理対応コンロ | 15,000円/戸 |
浴室乾燥機 | 23,000円/戸 |
宅配ボックス | 11,000円/戸(共同住宅の場合は×ボックス数) |
参照:子育て対応改修
子育て対応改修は任意工事で、設置個所に関わらず1戸あたりの補助額が設定されています。
⑥防災性向上改修 【任意工事】
台風などによる飛来物で割れにくいガラス・外窓への交換も補助金の対象です。
ガラス交換
ガラスのサイズ | 1枚あたりの補助額 |
大(1.4㎡以上) | 18,000円 |
中(0.8㎡以上1.4㎡未満) | 12,000円 |
小(0.1㎡以上0.8㎡未満) | 7,000円 |
参照:防災性向上改修
なお、交換するガラスが断熱改修・防犯性の向上・防災性の向上それぞれの性能を満たしている場合は、より高い補助額を適用可能です。
外窓交換
外窓のサイズ | 1か所あたりの補助額 |
大(2.8㎡以上) | 41,000円 |
中(1.6㎡以上2.8㎡未満) | 27,000円 |
小(0.2㎡以上1.6㎡未満) | 16,000円 |
参照:防災性向上改修
外窓交換も、ほかのカテゴリーの性能を満たしている場合は、補助額が高いものを適用できます。
⑥バリアフリー改修 【任意工事】
どんなたでも使いやすいようにするためのバリアフリー改修は、一戸あたりの補助額が設定されています。
対象⼯事 | 補助額 |
手すりの設置 | 6,000円/戸 |
段差解消 | 7,000円/戸 |
廊下幅等の拡張 | 28,000円/戸 |
衝撃緩和畳の設置 | 21,000円/戸 |
参照:バリアフリー改修
お風呂やトイレなどの手すり設置、段差解消はバリアフリーの中でも重要度が高く取り入れやすいため、積極的に検討したいですね。
⑦空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置 【任意工事】
事務局に登録された、空気清浄機能や換気機能つきのエアコンを設置する場合も、補助金の対象となります。
エアコンの冷房能力 | 補助額 |
3.6kW 以上 | 27,000円/台 |
2.2kW超〜3.6kW未満 | 24,000円/台 |
2.2kW 以下 | 20,000円/台 |
エアコンの冷房能力によって、1台あたりの補助額が設定されていて、設置台数に応じて補助額が決まります。
⑧リフォーム瑕疵保険等への加入 【任意工事】
補助金対象期間中に実施したリフォーム工事に対して、リフォーム瑕疵保険に加入することも補助対象となります。
リフォーム瑕疵保険等への加入 | 7,000円/契約 |
補助額は1契約につき7,000円で、国土交通大臣が指定する住宅瑕疵担保責任保険法人が取り扱う保険が対象となります。
子育てグリーン支援事業でよくある質問
最後に、子育てグリーン支援事業を利用する際、よくある質問についてまとめます。
補助金はいつもらえる?
子育てグリーン支援事業の補助金は、リフォーム工事が完了した後に還元されます。
契約時はリフォーム費用をいったん全額支払い、工事完了後に申請して受理された後、還元されます。
還元方法はグリーン支援事業者によって変わるため、必ず契約前に確認しておきましょう。
申請方法は?
補助金の申請は、工事を担当するグリーン支援事業者が行うため、お施主様ご自身の手続きはありません。
事務局に登録しているグリーン支援事業者と工事請負契約を交わし、工事費を清算すればOKです。
ほかの補助金と併用できる?
子育てグリーン支援事業は、国の補助金と併用はできません。
「先進的窓リノベ2025事業」、「給湯省エネ2025事業」などほかの補助金を使うこともできますが、同一工事に対して2つ以上の補助金を受けることはできないということです。
例えば、開口部の断熱改修は「子育てグリーン支援事業」「先進的窓リノベ2025事業」どちらも対象となる可能性がありますが、両方の補助金は受け取れません。
しかし、国費が使われていない地方自治体独自の補助金なら、1か所のリフォーム工事に対して併用できる可能性があります。
まとめ
子育てグリーン支援事業はさまざまなリフォーム工事が対象になり、どのような属性の方でも利用できる補助金制度です。
補助上限は20~60万円と大きいため、うまく活用すれば費用を抑えて暮らしやすくリフォームできます。
ただし、補助金の内容や手続きは複雑なため、必ずグリーン支援事業者登録をしている専門店に相談しましょう。
茨城県つくば市、土浦市周辺で補助金を利用してリフォームをするなら、私たちライズクリエーションにご相談ください。
これまで多くの補助金リフォームをお手伝いした実績があり、子育てグリーン支援事業のサポートも可能な登録店です。
ぜひお気軽にご相談ください。