家を建て替えたいのにお金がない|8つの解決方法や費用相場、建て替え時に申請できる補助金も紹介
老朽化した家を建て替えたい場合、問題となるのが建て替えにかかる費用です。
「家を建て替えたいのにお金がない」とお困りの場合、住宅ローンや国の補助金など、さまざまな対策を取る必要があります。
そこで本記事では、家の建て替え資金不足でお悩みの方に向け、次のポイントに沿って解説しました。
・資金不足でお悩みの場合、住宅ローンを使う、国や自治体の補助金を申請するなど、さまざまな解決策を取り入れましょう。
・家の建て替えではなく、リフォームでカバーできないか検討することもおすすめします。
家の建て替えとリフォームで迷った時の判断ポイントまで紹介しているので、ぜひ最後までごらんください。
Contents
家の建て替えにかかる費用
国土交通省「令和5年度住宅市場動向調査」によると、令和元年から5年までにおける住宅の建て替えにかかった平均費用は次の通りです。
年度 | 費用 |
令和元年 | 3,555万円 |
令和2年 | 3,055万円 |
令和3年 | 3,299万円 |
令和4年 | 4,487万円 |
令和5年 | 5,745万円 |
建て替え費用は年々高騰しており、令和元年と5年を比較すると2,000万円以上高くなっています。
家を建て替える場合、土地の取得代はかかりませんが、解体・撤去費用や地盤調査・整地費用、引越し費用などがかかって費用が膨らんでしまいがちです。
細かな費用はそれぞれによって異なりますが、最低でも3,000〜6,000万円ほどはかかると押さえておきましょう。
家の建て替えは予算が1,000万円でも可能か
「1,000万円で家を建て替えられないか」とお悩みの方も多いですが、中には1,000万円で可能なケースもあります。
しかし、家の建て替えには本体工事費用以外にもさまざまな費用が発生し、3,000万円以上かかるのが一般的です。
予算が1,000万円だと多くの制約があると懸念されるため、建て替えではなくリフォームを検討された方が無理がありません。
予算が1,000万円でも家を建て替えられるかどうかは、こちらの記事で詳しく解説しています。
>家の建て替えは1,000万円でできる?お金がないときの対策はリフォームがおすすめ
家を建て替えたいのにお金がない場合の対処方法8選
家を建て替えたいのものの資金不足でお悩みの場合、対処法として次の8つがあげられます。
親族に資金援助を頼む
ご両親や親戚の方からの資金援助は、家の建て替え費用を補う一つの手段です。
年間贈与額が110万円以内の場合は贈与税の非課税枠となるほか、親や祖父母からの援助を受ける場合、「住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置」によって税制優遇の対象となる場合があります。
住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置では、ZEH水準以上の質の高い住宅であれば1,000万円まで、一般的な住宅の場合は500万円までが贈与税非課税限度額となるため、資金不足にお悩みの際には活用したい制度です(※)。
しかし、親族間の金銭トラブルにつながるリスクもあるため、返済の有無などについては前もって話し合っておきましょう。
住宅ローンを組む
住宅ローンの活用は、建て替え資金の調達方法としてもっともメジャーです。
現段階で自己資金が不足している場合でも、ローンを組んで計画的に返済していくことで、家を建て替えることができます。
金融機関によって審査基準・通りやすさは異なるため、頭金や預貯金が足りないとお悩みの場合も、いくつかの住宅ローンにて仮審査を行いましょう。
国や自治体の補助金・助成金制度を利用する
家の建て替え資金が足りない場合は、国や自治体が運営している補助金・助成金制度を利用するのもおすすめです。
対象となる住宅や世帯は限られますが、条件を満たしていれば工事費の一部が補助されるため、費用負担の軽減につながります。
例えば茨城県のつくば市では、「つくば市低炭素ガイドラインに基づく認定奨励金」を交付しており、次の条件を満たせば奨励金10万円が交付されます。
- つくばSMILeハウスレベル3であること。
- BELS評価取得日から1年以内であること(BELS評価取得済みの住宅を購入する場合にあっては、売買契約の締結日から1年以内であること)。
- 過去に交付されたつくば市の同様の補助金又は奨励金の対象となっていないこと。
<出典>令和7年度 つくば市の基準を満たす低炭素住宅への認定及び認定取得者への奨励金
その他にも各自治体でさまざまな制度が用意されているので、お住まいの地域で申請できる補助金・助成金はないか確認してみましょう。
建て替え計画の見直しを行う
家を建て替えたいものの資金が不足している場合、建て替え計画自体を見直してみることで、コストダウンにつながります。
シンプルな間取りに変更する、グレードを下げられる設備はないか確認するなどして、費用の無駄がないか洗い出しましょう。
リフォームやリノベーションに変更する
予算不足で建て替えが難しい場合、リフォームやリノベーションに変更するのも一つの手段です。
専門家とともに、リフォームと建て替えそれぞれの費用をシミュレーションして、費用対効果が高いと判断できる方法を選びましょう。
老朽化が進んでいる場合、リフォームと建て替えで費用差がほとんどない場合もあるため注意が必要です。
家や土地を売却して新居の資金に充てる
家の立地が良い、あるいは土地の評価額が高い場合には、家や土地を売却して新居の資金とすることも可能です。
場合によっては多くの資金を確保できますが、新たに土地を取得しなければならないため、建築計画を慎重に練る必要があります。
仮住まい費用を節約する
これまでに暮らしてきた家を建て替えるとなると、解体費用や建築費用だけでなく、建て替え中の仮住まい費用もかかります。
予算が足りないとお悩みの場合は、ウィークリーマンションを借りる、親族の家へ一時的に住まわせてもらうなど、費用をできる限り抑える工夫が必要です。
専門家に相談する
家の建て替えにかかるお金についてお悩みの場合には、ファイナンシャルプランナーや建築士、弁護士などの専門家に相談するのも効果的です。
資金計画の立て方や補助金・助成金の活用方法について提案してもらえるので、予算が足りないとお悩みの場合にも頼りになります。
家の建て替え時に申請できる補助金
家を建て替える際には、国や自治体の補助金・助成金制度を利用できる場合もあります。
2025年度において、家の建て替え・新築に使える国の補助金は「子育てグリーン住宅支援事業」と「給湯省エネ2025事業」の二つです。
子育てグリーン住宅支援事業
子育てグリーン住宅支援事業とは、2025年に新築住宅を建てる方、あるいは住宅のリフォームを行う方を対象に、省エネ工事を行う際に申請できる補助金制度です。
新築の場合、対象となる住宅の種類や対象世帯、補助金額は次の通りです。
住宅性能 | 住宅の種類 | 対象世帯 | 補助金額 |
GX志向型住宅 | 注文住宅 分譲住宅 賃貸住宅 |
すべての世帯 | 160万円/戸 |
長期優良住宅 ZEH水準住宅 |
注文住宅 分譲住宅 賃貸住宅 |
子育て世帯 若い世代の夫婦 |
長期優良住宅:80万円/戸
ZEH水準住宅:40万円/戸 古家の除却を伴う場合はいずれも20万円加算 |
ちなみに、GX志向型住宅・長期優良住宅・ZEH水準住宅とは次のような住宅を指します。
種類 | 特徴 |
GX志向型住宅 | ZEHより高い省エネ性能、断熱等性能等級6以上
一次エネルギー消費量の削減率が再生可能エネルギーを含め100%以上(寒冷地は75%以上) |
長期優良住宅 | 耐震等級2以上、断熱等性能等級4以上など、長寿命・高耐震・省エネ等に関する国の認定基準を満たす |
ZEH水準住宅 | 断熱等性能等級5以上、一次エネルギー消費量等級6以上
再生可能エネルギーを活用し、年間の一次エネルギー消費量の収支をゼロにする |
上記のいずれかに該当する省エネ住宅でなければ、子育てグリーン住宅支援事業の対象とならないため注意が必要です。
「省エネ住宅へと建て替える際、費用負担を少しでも軽減したい」とお悩みの場合に活用をおすすめします。
給湯省エネ2025事業
給湯省エネ2025事業は、エコキュートやハイブリット給湯機、エネファームを導入する費用の一部を補助する制度です。
補助対象の製品と補助金額は、以下の通り設定されています。
補助対象 | 補助金額 |
エコキュート | 基本額:6万円/台 A要件(※1):10万円/台 B要件(※2):12万円/台 AおよびB要件を満たす機種:13万円/台 |
ハイブリット給湯機 | 基本額:8万円/台 A要件(※3):13万円/台 B要件(※4):13万円/台 AおよびB要件を満たす機種:15万円/台 |
エネファーム | 基本額:16万円/台 C要件(※5):20万円/台 |
※1 インターネットに接続かの上、翌日の天気や日射量予報に基づき、昼間に沸き上げを調整可能な機種。
※2 CO2排出量が基準より5%以上少なく、2025年度基準+0.2の性能を持つ機種か、おひさまエコキュート。
※3 インターネットに接続でき、再エネ電気を昼間に自家消費できる機種。
※4 CO2排出量が5%以上少なく、年間給湯効率が116.2%以上の機種。
※5 インターネットに接続でき、気象情報と連動して停電時に稼働を停止しない機種。
新たに家を建て替えるにあたって、高効率給湯器を導入したい場合におすすめの制度です。
家の建て替えかリフォームかで迷った時の判断ポイント
「家を建て替えたいもののお金がない」とお困りの場合でも、リフォームを行うことで理想の住まいを叶えられる可能性があります。
建て替えるべきかリフlー無するべきか迷った際には、次のポイントをもとに判断してみましょう。
判断ポイント | 建て替えが向いている場合 | リフォームが向いている場合 |
築年数 | 築30年以上 とくに1981年以前の旧耐震基準の場合 |
築30年未満 または構造がしっかりしている場合 |
耐震性能 | 耐震性が著しく不足 現行基準に適合させるのが困難な場合 |
耐震補強で対応できる場合 |
建物の状態 | 構造体や基礎が大きく傷んでいる シロアリ被害や腐食が広範囲の場合 |
構造体や基礎が健全 劣化や損傷が軽度の場合 |
コストパフォーマンス | 老朽化が進み、リフォーム費用が建て替えと大差ない場合 | 費用を抑えたい、工期を短くしたい場合 |
ライフスタイル | 家族構成やライフスタイルの変化に合わせて大きく間取りを変更したい場合 | 現状の間取り・広さで概ね対応できる場合 |
こちらの記事では、予算が1,000万円の場合にどのようなリフォーム/リノベーションが可能か解説しています。
>予算1000万円で一戸建てのリノベーションは可能?主な工事内容や注意点までわかりやすく解説
家を建て替えるお金がないとお悩みならリフォームも検討しよう
家の建て替え資金が不足している場合、住宅ローンの利用、仮住まい費用の節約、補助金の活用など、さまざまな対策方法を取ることができます。
しかし、住宅ローンの負担を増やしたくない場合や、建て替える必要があるのかお悩みの際には、リフォームも選択肢としてみましょう。
水回りや内装などをリフォームすることで、建て替えよりも費用を抑えながら、理想の住まいへと近づけることができます。
「家を建て替えるお金がない」と諦めてしまう前に、建て替え・リフォームのどちらにも対応できる業者へと相談してみてください。
建て替えやリフォームかでお悩みなら茨城のライズクリエーションへ
私たちライズクリエーションは、茨城県でリフォーム・新築・不動産をカバーする総合住宅会社です。
家を建て替えるべきか、あるいはリフォームするべきかお悩みの場合も、お気軽にご相談ください。
資金計画や仮住まいのことまで、理想の家づくりをワンストップ体制でサポートいたします。