古い家のリフォーム内容と費用は?内装・水回り・外装・耐震
最近は、ご自宅や中古住宅をリフォーム・リノベーションして暮らす方が増えてきました。しかし、築年数が経った古い家は、どんなリフォームが必要でどれくらい費用がかかるのか、気になる方が多いと思います。
そこで今回は、築40~50年の古い家をリフォームするときのリフォーム内容・費用相場を詳しく解説します。
業者選びや見積もりチェックなど、古い家のリフォームで注意すべきポイントもピックアップ。ご自宅・中古住宅どちらのリフォームも参考にしてみてください。
- 古い家のフルリフォーム費用相場は869~2,200万円です。
- 建て替え費用の平均は3,480万円です。
Contents
古い家のリフォーム内容と費用相場
まずは古い家でやるべきリフォーム内容をジャンル分けして、それぞれの費用相場を見ていきましょう。
内装 379~790万円
築年数が古い家を新築同様にフルリフォームする場合の内容と費用相場をチェックしましょう。国土交通省が工務店・リフォーム会社などを対象にヒアリング調査した結果を基に、大まかな費用目安を見ていきます。
工事内容 | 費用相場 |
壁クロスの張り替え | 6~30万円 |
畳⇒フローリングに | 15~60万円 |
段差の解消(床のかさ上げ) | 8~20万円 |
2室を1室にまとめる | 50~80万円 |
リビングの改修 | 200~400万円 |
ダイニングの改修 | 100~200万円 |
合計 | 379~790万円 |
出典:部位別リフォーム費用一覧
壁クロスの張り替えやフローリングなど、内装を一新するだけでも新築同様には仕上がります。しかし、築年数が古い家は間取りが現代のライフスタイルに合わないことも多いため、リビングダイニングや居室の間取り変更も含めた計画が必要になるでしょう。
水回り 195~500万円
築30年以上経っている家の水回り設備は一新するのが望ましいです。
工事内容 | 費用相場 |
キッチン交換(壁付⇒対面) | 75~200万円 |
ユニットバス交換 | 60~150万円 |
洗面台交換 | 20~50万円 |
トイレ交換 | 20~50万円 |
給湯器交換 | 20~50万円 |
合計 | 195~500万円 |
出典:部位別リフォーム費用一覧
水回り設備は商品のグレードや工事内容によって費用が変動します。最小限の内容と基本グレードなら、水回り4点と給湯器工事で200万円前後におさめることも可能です。
ただし、上位グレードは利便性の高い装備やオプションが選べるため、使い勝手に合わせて選ぶことが大切です。
外装 195~710万円
建物を雨風から守る外壁屋根、玄関やバルコニーなど、外装部分もリフォームすべき部分です。
工事内容 | 費用相場 |
サイディングの上貼り | 80~200万円 |
瓦屋根葺き替え | 70~120万円 |
雨どい交換 | 5~40万円 |
玄関の改装 | 20~150万円 |
バルコニーの改修 | 20~200万円 |
合計 | 195~710万円 |
出典:部位別リフォーム費用一覧
外壁・屋根材は30~40年が寿命目安の物が多いので、築年数が古い家は上貼りや葺き替えするのがおすすめです。雨どいも古くなると割れることがあるので、足場を組むタイミングで交換しましょう。
古い玄関は防犯面のリスクが高くなり、断熱性も低いので一緒にリフォームするのがおすすめ。
耐震補強 100~200万円
1981年以前に建築確認申請を受けている家は、「旧耐震基準」で建てられているため、耐震補強が必要になるケースもあります。
耐震補強は大地震の倒壊リスクを軽減し、破損を防いで住み続けられる可能性をアップしてくれます。
建物の規模や構造によって変動しますが、耐震補強工事の費用相場は100~200万円が目安です。
古い家のフルリフォーム・リノベーションの費用総額
ここまで見てきたリフォーム内容を合計すると、費用総額は869~2,200万円になりました。
かなり費用相場に幅があるのは、リフォームは工事の範囲や内容を調整できるためです。築年数が古くても状態の良い家なら、1,000万円以下に抑えられるケースは多いです。逆に耐震補強や大規模な間取り変更が必要な家は、2,000万円を超える可能性が高いでしょう。
大きな問題が無ければ、一軒家のフルリフォームは1,000~1,500万円に収まることが多いです。
古い家はリフォーム・建て替えどっちがおトク?
築年数が古い家をお持ちの方は、建て替えとリフォームで悩むことも多いと思います。
- リフォーム相場 869~2,200万円
- 建て替え平均費用 3,480万円
2021年度のデータで比較すると、建て替えよりリフォームの方が1,000万円以上おトクです。リフォーム費用を1,000万円台に抑えられれば、建て替えより2,000万円近く安くなる可能性もありそうです。
費用面で考えると、リフォームの方がメリットは大きいと言えるでしょう。
古い家のリフォームの注意点
信頼できる業者に相談しよう
古い家のリフォームは高い技術力が求められますので、なるべく実績が多く信頼できる地元の専門店に相談するのがおすすめです。
技術力やノウハウが低い施工店だと、見逃しによる不具合や追加費用のリスクが発生します。
過去の施工実績をチェックして、信頼できるリフォーム会社を見つけてみてください。
追加費用が無いか見積もりをチェック
見積もりを比較検討するときは、追加費用の有無を必ずチェックしてください。
古い家は天井や床下を解体してみないと分からない部分もあり、追加費用が発生する可能性が高いです。見積もり金額だけで契約すると、追加費用で予算オーバーになってしまうケースも。
見積もりにどこまで含まれているのか、いくら追加費用がかかる可能性があるのかなど、必ず確認してください。
断熱性能もチェック
築年数が古い家は断熱性能が低いケースもあるため、リフォームと一緒に断熱改修も検討しましょう。断熱性能が低いと光熱費が余計にかかり、暑さ寒さで快適に過ごせません。
※断熱改修の例
- 窓をペアガラス・二重サッシに交換
- 屋根・壁・床下に断熱材を入れる
- 断熱材入りの外壁・屋根材を貼る
上記のように、フルリフォームのタイミングなら断熱改修の方法はいろいろ選べます。費用や求める断熱性能に合わせて検討してみて下さい。
断熱改修の費用や内容はこちら。
〈関連コラム〉
古い家は自分でリフォームできる?
最近はYouTubeなどを中心に、築年数が古い家を自分でセルフリフォーム・リノベーションする方の情報も見かけますよね。結論からお伝えすると、古い家のセルフリフォームは、技術と時間がある方以外にはおすすめですが、一般の方は避けたほうが良いでしょう。
まず水道・電気・ガスに関するDIY作業は、有資格者以外はできません。つまり、一般の方が古い家を丸ごとリフォームすることはできないということです。
大工工事・内装工事などは一般の方でもDIYできますが、ある程度の道具をそろえる必要があるため費用も掛かります。プロと同じクオリティに仕上げるのは難しく、コストと耐久性のバランスを考えると、専門店に任せた方が良いケースも多いです。
リフォーム作業自体を楽しめるなら、DIYするメリットは大きいです。ただし費用を抑えることだけが目的なら、素直にプロに任せるのが良いでしょう。
古い家のリフォームは補助金でお得に!
築年数が古い家をリフォームするときは、国や自治体が用意している補助金制度を有効活用しましょう。
※古い家のリフォームで使える国の補助金の例
- こどもエコすまい支援事業 上限30~60万円
- 先進的窓リノベ事業 上限200万円
- 長期優良住宅化リフォーム推進事業 上限100万円
古い家のフルリフォーム・リノベーションでは、上記のような補助金が活用できる可能性が高いです。数十万円~百万円単位の補助金が支給されるケースもあります。
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また県・市町村など、自治体独自のリフォーム補助金も。
※古い家のリフォームで使える茨城県の補助金の例
- 水戸市安心住宅リフォーム支援補助金 上限10万円
- 古河市空き家バンクリフォーム補助金 上限30万円
国の補助金より支給額は少なくなりますが、国費が使われていなければ併用できるケースもあります。お住まいの自治体やリフォーム会社に確認してみてください。
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茨城県で使えるリフォーム補助金まとめ|自宅・空き家・耐震改修など
まとめ
古い家はリフォームすれば長く暮らすことができ、建て替えより費用を抑えられます。ご自宅はもちろん、これから中古住宅を購入する方も、築古物件も含めて検討してみてください。
ただし、古い家ほど雨漏りやシロアリ被害などのリスクが高くなるため、技術力が高く信頼できるリフォーム会社に相談するのが基本です。施工実績や保証体制などをチェックして、信頼できる会社を探してみてください。
ライズクリエーションは、茨城県つくば市・土浦市を中心とするリフォーム・リノベーション専門会社です。これまで多くの住まいづくりをお手伝いした実績がありますので、古い家のリフォームもお任せください。