築30年の中古住宅をリフォームして何年住めるか?木造戸建て・マンションどっちが長く住める?
この記事では、築30年の中古住宅をリフォーム・リノベーションして何年住めるのか詳しく解説します。
木造戸建て・マンションそれぞれの寿命とリフォーム費用相場を解説しますので、これから中古住宅を購入して住もうと考えている方にも役立ちます。
またリフォーム前提で築30年前後の中古住宅を探す際のチェックポイントも解説。お得に理想のマイホームを手に入れるために、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
- 築30年の中古住宅は、しっかりリフォーム・メンテナンスすれば築60年まで住める可能性が高いです。
- 築30年の中古戸建てフルリフォーム相場は1,500~2,000万円、中古マンションフルリフォーム相場は1,000~1,500万円です。
- 中古物件選び次第で、何年住めるか、いくら費用がかかるか変わります。
Contents
築30年の中古住宅をリフォームして何年住める?
まずは築30年の中古住宅をリフォームして何年住めるのか、戸建て・マンションそれぞれチェックしていきましょう。
戸建て 築60年まで住める
築30年の中古戸建ては、適切なリフォーム・リノベーションをすればさらに30年住むのは難しくありません。
※木造住宅の寿命の目安
柱・梁・土台 | 80~100年 |
給排水管 | 30年 |
屋根 | 日本瓦:50~100年 コロニアル:30年 |
外壁 | モルタル・サイディング:30年 |
上記のように、木造住宅の構造や設備の平均的な寿命は短いもので30年が目安です。築30年の時点で外壁・屋根・給排水管などを一新すれば、築60年まで寿命を延ばせるということです。
マンション 築60年まで住める
築30年の中古マンションも、リフォーム・リノベーションすればさらに30年住める可能性が高いです。
国土交通省の資料によると、鉄筋コンクリート造マンションの寿命は68年と推計された研究結果があります。
参照元:国土交通省 期待耐用年数の導出及び内外装・設備の更新による価値向上について
つまり建物の耐用年数としては築60年以上期待できるので、築30年の中古マンションならあと30年住めるということですね。
ただし、マンションの寿命は資産価値の低下と空室率の上昇によっても早まる可能性があります。空室率が高くなると積立修繕金が集まらず、適切な管理やメンテナンスができなくなるためです。詳しくは後半で解説しますので、そちらもご覧下さい。
築30年の中古住宅をリフォームするメリット・デメリット
築30年の中古戸建・マンションは手ごろな価格で購入しやすく、全面リフォーム・リノベーションしても新築より費用を抑えられるのが大きなメリットです。新築用の土地や分譲マンションを見つけにくい人気エリアでも、中古住宅なら良い物件に出会えるケースも多いです。
また新築や建て替えより工期も短く、早めに引っ越しできるのもうれしいポイント。
一方デメリットとしては、中古物件によって構造や状態が異なるため、リフォーム費用を予測しにくい点が挙げられます。うまく中古物件を選べば新築より費用を抑えられますが、状態の悪い戸建てやマンションを選んでしまうと、予算オーバーになってしまうケースも。
築30年の中古住宅リフォームにはメリット・デメリット両方あることをしっかり把握し、この後の費用相場や物件選びのポイントをチェックしていきましょう。
〈関連コラム〉
築30年の中古住宅リフォーム費用相場
実際に築30年の中古住宅をリフォームする場合、どんな内容でどれくらいの費用がかかるのか戸建て・マンションそれぞれ把握しておきましょう。持ち家の場合も同じなので、ご自宅リフォームを考えている方も参考にしてみてください。
中古戸建てリフォーム費用 1,500~2,000万円
築30年の中古戸建てをフルリフォームする場合、次のような工事が必要になります。
リフォーム内容 | 費用相場 |
洗面化粧台の交換 | 20~50万円 |
タンクレストイレへの交換 | 30~50万円 |
システムキッチンの交換 | 75~200万円 |
システムバスの交換 | 60~150万円 |
ガス給湯器の交換 | 20~50万円 |
ダイニングの改修 | 100~200万円 |
リビングの改修 | 200~400万円 |
壁クロスの貼り替え | 6~30万円×部屋数 |
畳⇒フローリングに | 15~60万円 |
雨どいの交換 | 5~40万円 |
サイディングの上張り | 80~200万円 |
瓦屋根の交換 | 70~120万円 |
玄関の改修 | 20~150万円 |
合計 | 701~1,700万円 |
水回り設備・内装・外装をリフォームして新築同様に仕上げる場合の費用相場は上記の通りです。実際に築30年のフルリフォームでは、1,500万円前後が目安となるでしょう。
さらに建物の構造以外を作り直すスケルトンリフォームの場合、2,000万円前後かかるケースが多いです。ただしこれはあくまで相場で、雨漏り・シロアリ被害などのトラブルがある物件は追加費用がかかることがあります。ちなみに築30年代の中古住宅は建築基準法改正以降の「新耐震基準」で建てられているので、大規模な耐震改修費用がかかる心配は少ないでしょう。
▶︎ライズクリエーションの戸建てリノベーション「施工事例」はこちらから
中古マンションリフォーム費用相場 1,000~1,500万円
築30年の中古マンションフルリフォームするための工事内容は次の通りです。
リフォーム内容 | 費用相場 |
洗面化粧台の交換 | 20~50万円 |
タンクレストイレへの交換 | 30~50万円 |
システムキッチンの交換 | 75~200万円 |
システムバスの交換 | 60~150万円 |
ガス給湯器の交換 | 20~50万円 |
ダイニングの改修 | 100~200万円 |
リビングの改修 | 200~400万円 |
壁クロスの貼り替え | 6~30万円×部屋数 |
間取り変更 | 100~300万円 |
合計 | 611~1,430万円 |
中古マンションは外壁・屋根など外装工事がないため、戸建てより少し費用相場は安くなります。実際に築30年の中古マンションをフルリフォームする場合、1,000~1,500万円の範囲になることが多いです。ただしマンションの床面積や選ぶ設備によっては、1,000万円以下に抑えられるケースもあります。
▶︎ライズクリエーションのマンションリノベーション「施工事例」はこちらから
築30年リフォームで長く住むためのポイント
実際に築30年の中古住宅を選ぶ際、次のポイントを押さえることで、より長く暮らせる可能性が高くなります。状態の良い中古住宅を選ぶとリフォーム費用も抑えられるので、ぜひ覚えておいてください。
メンテナンス・管理状態の良い中古住宅を選ぶ
マンション・戸建てどちらの場合も、適切にメンテナンスされていて管理状態が良好な中古住宅を選びましょう。
例えば中古マンションの場合、適切な大規模修繕計画が行われている物件は建物の寿命が長くなり、資産価値も低下しにくくなります。中古戸建ての場合、外壁・屋根塗装をしっかりしている物件は雨漏りリスクが少ないため、余計な費用が発生しにくいです。
中古物件を比較検討するときは、過去のメンテナンス履歴なども質問してみてください。
将来の修繕計画と費用も考えておく
中古リフォームは完成して終わりではなく、将来の修繕計画と費用も用意しておくことが大切です。
前述したように築30年の家もしっかりリフォームすれば30年以上住める可能性がありますが、その後のメンテナンスを怠ると長持ちしません。
戸建ての場合、10年に一度の目安で外壁・屋根塗装が必要になり、100~200万円前後の費用がかかります。マンションの場合、住宅ローンの返済以外に管理費や積立修繕金などがかかります。
リフォームした後何年暮らすのか、その間どんなメンテナンスと費用がかかるのか、購入前にしっかり把握して準備しましょう。
築30年の家はリフォーム・建て替えどっち?
最後に、築30年の家の建て替えの可能性についても知っておきましょう。
結論からお伝えすると、築30年の段階で建て替えするのはもったいないと言えます。
マンションは住民の賛成が必要になるなどハードルが高く、築30年で建て替えられることはほぼないでしょう。戸建ての場合も、よほど建物の状態が悪いなどの理由がなければ、建て替えではなくリフォームでも十分住むことができます。
前述したように築30年なら建て替えよりリフォームの方が費用を抑えられるので、両方比較検討してみてください。
まとめ
築30年の家は、戸建て・マンションどちらも築60年まで住むことができます。新築や建て替えより費用も抑えられるので、ぜひリフォームを検討してみてください。これから中古住宅を購入してリフォームする予定の方は、施工会社と一緒に物件を探すのがおすすめです。
私たちライズクリエーションは茨城県つくば市・土浦市エリアを中心に、物件探しからのリフォーム・リノベーション体制で、理想のマイホームづくりを力強くサポートしています。中古住宅のこと、住宅ローンのこと、理想の暮らしのこと、なんでもお気軽にご相談ください。