築40年の家は何年住める?リフォーム・建て替えどちらがおすすめか比較解説
築40年の家であっても、リフォームすることで30年から40年以上住める場合があります。
建て替えではなくリフォームを選ぶことによって、思い入れのある家に住み続けられるだけでなく、コスト面のメリットも少なくありません。
しかし、家の状態や予算、ライフプランによっては建て替えも視野に入れることが重要です。
そこで本記事では、築40年の家をリフォームするべきか建て替えるべきなのか、分かりやすく解説します。
「築40年の家は、リフォームすれば何年住めるのか?」「築40年にもなると、建て替えが必要なのか?」とお悩みの方は参考になさってください。このコラムのポイント
・築40年の家をリフォームするべきか迷った場合の、判断基準を解説します
・築40年の家をリフォームする場合、利用できる補助金や税額控除について解説します
Contents
築40年の家はリフォームしたら何年住めるのか
築40年の家は、基礎補強、耐震補強、外壁改修などの規模の大きなリフォームを行なった場合、30年から40年以上は住むことができます。
内装や設備のメンテナンスといった軽微なリフォームのみでも、15年ほどであれば問題なく居住可能です。
ちなみに、日本における住宅の寿命は30年ほどと言われていますが、それは「30年経てばその家に住めなくなる」という意味ではありません。
多くの場合、家を建ててから30年ほどで暮らし方が変わり、家の建て替えを検討する人が多いからです。
国土交通省の発表した資料「期待耐用年数の導出及び内外装・設備の更新による価値向上について」によれば、実際の期待耐用年数(メンテナンスを十分に行うことによって耐用できる年数)は次の通りとされています。
- 木造:30年〜100年以上
- 鉄筋コンクリート造:〜150年以上
あくまでもメンテナンスやリフォームをこなった場合の耐用年数になりますが、適切な修繕を加えることによって、家の寿命を大きく伸ばせることがわかります。
〈出典〉:国土交通省Webサイト
【比較】築40年の家はリフォームと建て替えどちらがいいか
築40年の家の場合、コスト面から判断するとリフォームの方がおすすめです。
あくまでも目安となりますが、築40年の家のリフォーム・建て替えの費用を比べると次の通りになります。
リフォームor建て替え | 費用相場・目安 |
リフォームの場合 | 〜2,500万円ほど※1 |
建て替えの場合 | 〜4,500万円ほど※2 |
上記の表の通り、築40年の家のリフォーム費用と建て替え費用では、倍近くの差が出ることも考えられます。
また、建て替えの場合は半年ほどの工期が必要となるため、その間の仮住まいに関する負担も少なくありません。
予算やその後のライフプラン、現在の家の状態にも左右されますが、「なるべく費用を抑えつつ、今の家に長く住みたい」とお望みの場合、リフォームがおすすめです。
〈※1.出典〉国土交通省 リフォームの内容と価格について
〈※2.出典〉国土交通省 住宅局 令和4年度住宅市場動向調査報告書
築40年の家をリフォームするメリット
築40年の家をリフォームする主なメリットは、次の通りです。
- 愛着のある住まいに住み続けられる
- 費用を抑えられる
- 煩雑な手続きが必要ない
愛着のある住まいに住み続けられる
築40年の家をリフォームする場合、大事にしてきた住まいにこれからも住み続けられるのが大きなメリットです。
40年にわたって暮らしてきた家には、多くの思い出が残されています。
リフォームという選択肢を取ることによって、新たな設備や耐震補強などを取り入れながらも、これまでに築き上げられてきた雰囲気や趣を残すことが可能です。
費用を抑えられる
築40年の家をリフォームする場合、工事にかかる費用を抑えられるだけでなく、固定資産税の抑制にもつながります。
建て替えとなると家の評価額は大きく変動し、固定資産税が上がると考えられますが、小規模なリフォームであれば影響が出ません。
煩雑な手続きがない
リフォームを行う際は、建て替えのように登記手続きの必要はありません。
また、小規模なリフォームの場合は建築確認申請の手続きも不要とされています。
煩雑な手続きがないことによって、工事費用だけでなく精神的な負担も軽減可能です。
築40年の家をリフォームするデメリット
築40年の家をリフォームする場合、次にあげる2点には注意が必要です。
- 予想以上に費用がかかる場合がある
- 住宅ローンの審査が通りづらい場合がある
予想以上に費用がかかる場合がある
築40年となると、改修すべき箇所がどうしても多くなることから、予想以上に費用がかかってしまうこともあります。
家の状態によっては、外壁や屋根、キッチン、バスルームの改修や、耐震補強までまとめて行う可能性もゼロではありません。
その場合、想定していたよりも工事費がかかるほか、仮住まいにかかる費用もかさんでしまいます。
住宅ローンの審査が通りづらい場合がある
築40年が経過している場合、建物としての価値は高く見積もられません。
そのため、リフォームの際に住宅ローンを契約するとなると、審査が通りづらくなってしまいます。
融資を受けられない可能性もあることを考慮しておきましょう。
築40年の家をリフォームか建て替えるか迷った場合の判断基準は?
築40年の家をリフォームするか、あるいは建て替えるべきかお悩みの場合には、費用・性能・ライフプランの3点を比較し、どちらの選択肢が最適か判断しましょう。
リフォームと建て替えの費用を比較する
繰り返しになりますが、リフォームと建て替えとで費用を比較した場合、リフォームの方がリーズナブルです。
施工内容にもよりますが、リフォームであれば建て替えの半額程度に抑えることができます。
また、家の解体費用や税金、仮住まいにかかる費用も抑えられるため、予算が少ない場合はリフォームがおすすめです。
しかし、いくらリフォームであっても、改修箇所が多い場合はコストが膨らんでしまいます。
リフォームする箇所が多くなりそうな場合は、建て替えとどちらが得か総合的に比較しましょう。
リフォームと建て替えの性能を比較する
リフォームと建て替えとでは実現できる性能に差があるため、どちらの性能が望ましいか比較しましょう。
建て替えの場合、最新の耐震基準に則って家を建てられるほか、断熱性能まで考慮できる点が強みです。
リフォームであっても耐震・断熱工事は可能ですが、もともとが旧耐震基準で建てられた築40年の家の場合、新築住宅の耐震性能には及ばないとされています。
大規模なリフォームや補強工事を通じ、新築の耐震性能に最大限近づくことはできますが、まったく同じレベルとするのは簡単ではありません。
リフォーム後と建て替え後のライフプランを比較する
今後のライフプランを考慮することで、リフォームと建て替えのどちらがいいのか判断しやすくなります。
例えば、「子どもや孫の世代にまでこの家で暮らしてもらいたい」と考えている場合、間取りの自由が効くことから建て替えがおすすめです。
しかし、「わざわざ建て替えるまでも行かないものの、30年から40年ほどは住みたい」と考えている場合は、リフォームで十分対応できます。
リフォームで築40年の家の寿命を延ばすポイント
リフォームによって築40年の家の寿命を伸ばしたいなら、適切にメンテナンスを施す必要があります。
各箇所によってメンテナンスの時期は異なるため、次の表で大まかな目安を押さえておきましょう。
改修箇所 | メンテナンス時期の目安 |
屋根 | 15〜20年ほど |
外壁 | 10〜15年ほど |
給排水管 | 30〜40年ほど |
システムキッチン | 15〜20年ほど |
システムバス | 15〜20年ほど |
壁・天井クロス |
10〜15年ほど |
場合によっては、耐震補強や基礎補強といった大規模なリフォームが必要となることもあります。
シロアリ対策や防水対策も欠かさず行い、できる限り家の寿命を延ばせるように心がけましょう。
築40年の家のリフォームで使える補助金・減税制度
築40年の家をリフォームする際には、さまざまな補助金や減税制度を活用できます。
築40年の家のリフォームで申請できる補助金
2024年度にて提供されていたリフォーム関連の補助金には、次の5点があげられます。
- 先進的窓リノベ2024事業
- 給湯省エネ2024事業
- 子育てエコホーム支援事業
- 長期優良住宅化リフォーム推進事業
- 令和6年度長期優良住宅化リフォーム推進事業
しかし、どれも2024年12月末で締切となるため、もしも2024年度中に申請したい場合には注意が必要です。
2025年以降もさまざまな補助金が提供されると予想されるので、今後リフォームを検討される方は、国土交通省の「住宅リフォームの支援制度」ページを定期的にチェックしておきましょう。
築40年の家のリフォームで利用できる減税制度
築40年の家のリフォームでは、減税制度も利用できます。住宅ローン減税のほか、リフォーム促進税制では所得税と固定資産税の2種類があるため、リフォームの工事を行う際には内容を必ず確認しましょう。
減税制度 | 内容 | 控除率/控除額 |
住宅ローン減税 | 10年以上の住宅ローンで中古住宅をリフォーム | 住宅ローン残高の0.7% |
リフォーム促進税制(所得税) | 特定の改修工事を行なった場合に所得税額を特別控除 | 10% |
リフォーム促進税制(固定資産税) | 特定の改修工事を行なった場合に固定資産税を減額 | 耐震リフォーム 1/2 バリアフリーリフォーム 1/3 省エネリフォーム 1/3 長期優良住宅化リフォーム 2/3 |
リフォーム促進税制に関しては、耐震リフォームやバリアフリーリフォーム、省エネリフォームなどの対象工事が決まっているため注意しましょう。
築40年の家をリフォームしてより長く住もう
築40年の家であっても、適切にメンテナンスやリフォームを施すことでより長く住むことができます。
建て替えと比較した場合、とくにコスト面で多くのメリットがあるため、予算でお悩みの場合にもリフォームはおすすめです。
しかし、家の状態やその後のライフプランによっては、建て替えの方が最適であることも少なくありません。
例えば、「修繕箇所が多くコストのメリットが少ない」「将来的には二世帯で暮らしたい」といった場合には、リフォームより建て替えの方が適切といえます。
リフォーム・建て替えのどちらにするべきかお悩みの場合は、どちらにも対応できる工務店・ハウスメーカーに相談してみましょう。
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