キッチンリノベーションの基礎知識|種類・選び方やおしゃれな施工事例を紹介
キッチンリノベーションに取り組む際に重要なことは、正しい知識や情報を事前に把握しておくことです。
本記事では、キッチンの種類や形状、リフォームの費用相場、おすすめのメーカーなど、リノベーションに役立つ基礎知識を幅広く解説しています。
あなたの理想のキッチンを実現するために、ぜひ参考にしてください。
- システムキッチンや造作キッチンなど、異なる種類のキッチンの特徴を把握しましょう。
- システムキッチンの一般的なリフォーム項目とその費用の目安をご紹介しています。
- 動線の確認やマンションの構造・管理規約の確認など、リノベーションにおける重要な注意点を理解することで、スムーズな計画立案と施工を行うことができます。
Contents
キッチンの種類
キッチンリノベーションを考える際に、まず基本となるのがキッチンの種類や特徴を把握することです。
キッチン本体の種類
以下では、キッチンの主要な種類について解説します。
システムキッチン
システムキッチンとは、以下の要素が組み合わされたキッチンのことを指します。
- シンク(洗浄設備)
- コンロ(加熱機器)
- 収納設備
- 作業台 など
システムキッチンと他のキッチンとの違いは、以下の点にあります。
- 継ぎ目の有無:システムキッチンは継ぎ目や段差がない。
- サイズ感の違い:システムキッチンの標準サイズは奥行き65cm・幅180〜300cm。これより小さい「コンパクトキッチン」は幅90〜180cm。
- ビルトインコンロ:システムキッチンは、コンロがワークトップに組み込まれたビルトインコンロが一般的になっている。
造作キッチン
造作キッチンは、大工や家具職人などがお客様のニーズに合わせて、完全オリジナルで設計・製作するキッチンです。
システムキッチンでは実現が難しいサイズの調整やレイアウトの変更なども自由で、使い勝手・デザイン性に細かくこだわることができる点がメリットです。
ただし、一般的に納期が長くなり、価格も高くなる傾向があります。
したがって、「システムキッチンでは満足のいくデザインが見つからない」、「料理スタイルに合わせたカスタマイズをしたい」といった方に造作キッチンはおすすめです。
キッチンの形状の種類
キッチンの形状は、配置方法やシンク・コンロの配置によって異なります。
ここでは、一般的なキッチンの形状についてご紹介します。
I型
I型キッチンはシンク、調理台、コンロが一直線に並んだシンプルなレイアウトのキッチンです。
I型キッチンには以下のような特徴があります。
- 作業動線が直線的であり、スペースを効率的に活用できる。
- 古いマンションやアパートなどのスペースが限られた場所に適している。
L型
L型キッチンは、キャビネットがL字型に配置されています。
L型キッチンには以下のような特徴があります。
- 一般的にはシンクやコンロが90度で向かい合うような設計がなされている。
- シンクとコンロが近い配置になっているため、作業効率が向上する。
- L字のコーナー部分を有効活用する工夫が必要になる。
ペニンシュラ
ペニンシュラキッチンは、片側が壁に接している半島型のキッチンです。
ペニンシュラキッチンには以下のような特徴があります。
- 対面キッチンなので、調理中もリビングやダイニングにいる人とコミュニケーションがとりやすい。
- 片方を壁に付けるため、限られたスペースにも置くことができる。
- 狭いキッチンやコンパクトなリビングスペースに適している。
アイランド
アイランドキッチンは、キッチンの中央に独立した調理台やカウンターが配置されています。
アイランドキッチンには以下のような特徴があります。
- 四方が壁に接しておらず、島のように独立した配置になっている。
- オープンで解放感があり、おしゃれな印象を与える。
- 周囲を自由に移動できるため、作業効率が良い。
2列(セパレート)
2型(セパレート)キッチンは、シンクとコンロが2列に分かれたタイプのキッチンです。
2型(セパレート)キッチンには以下のような特徴があります。
- 作業スペースが広く、キッチン内での移動がしやすい。
- シンク側とコンロ側の両方に収納スペースを配置できる。
- シンクで洗ったものをコンロに運ぶ際、床が濡れやすい。
U型
U型キッチンはコの字型のレイアウトであり、キャビネットや家電がキッチンの中央を囲むように配置されています。
U型キッチンには以下のような特徴があります。
- キッチン全体を囲むように配置されたキャビネットや収納スペースにより、大容量の収納を確保できる。
- 多くのU型キッチンは、調理台やコンロ台、シンクなどが一体となっている。
キッチンのレイアウトの種類
キッチンのレイアウトには主に、オープン、セミオープン、そして独立の3つのタイプがあります。
それぞれのレイアウトには、メリットとデメリットがあります。
オープン
オープンキッチンは壁や仕切りがなく、キッチンとリビングやダイニングがつながっているレイアウトのキッチンです。
壁で仕切られていないため、空間が広々として開放的になる点や、家族や友人とのコミュニケーションが取りやすい点がメリットとして挙げられます。
その一方で、収納力が低いことや、匂いや音が他の部屋に漏れやすい点がデメリットです。
セミオープン
セミオープンキッチンは、一部が壁や吊戸棚で仕切られており、部分的に独立した空間を持つキッチンです。
リビングとのつながりを保ちつつ、キッチンの一部を隠して調理に集中できる点がメリットとして挙げられます。
その一方で、オープンキッチンと同じように収納力が低く、匂いや音が漏れやすい点がデメリットです。
独立
独立型キッチンは、リビングやダイニングから完全に独立した個室タイプのキッチンです。
調理に集中しやすく、作業効率が高い点が特徴です。また、収納スペースを確保しやすく、他の部屋に匂いや音が漏れにくい点がメリットとして挙げられます。
しかし、リビングやダイニングの様子を確認しにくいことや、寂しく感じることがある点がデメリットです。
キッチンリノベーションのおしゃれな施工事例
ライズクリエーションが茨城県でお手伝いした、キッチンリノベーションのおしゃれな施工事例をご紹介します。
キッチンのリノベーションビフォーアフター①
キッチンリノベーションの1つ目の施工事例をご紹介します。
リノベーション前
施主様の自宅は、築30年を超えていました。キッチンの設備も古く、改修が必要でした。
リノベーション後
このリノベーションのポイントは、オーダーキッチンのメーカーさんとの協力関係にあります。キッチンが映えるように周りの床やタイルを選択いたしました。
施工箇所はキッチン・リビング・ダイニングホール・階段・2Fホールで、工期は2ヶ月、総費用は600万円でした。
キッチンのリノベーションビフォーアフター②
続いて、茨城県土浦市におけるキッチンリノベーションの施工例をご紹介します。
リノベーション前
施主様から「既存の設備を一新したい」というご要望がありました。
リノベーション後
キッチンのレイアウトを大幅に変更し、元々壁を向いていた配置からリビング向きに変更しました。
これにより、ご家族がいつでもコミュニケーションを取りながら料理を楽しめる空間が実現しました。
リノベーション工期は3ヶ月で、総費用は780万円でした。リフォームはマンション全体に及び、施主様のご希望に沿ったデザインの具材を使用しました。
キッチンリノベーションの費用相場は?
キッチンリノベーションの費用は、施工内容によって大きく異なります。以下は一般的なリフォーム項目とその費用の目安です。
です。
施工内容 | 価格帯 |
---|---|
システムキッチン(Ⅰ型)の交換 | 40万円〜80万円 |
システムキッチンの交換(壁付→対面型) | 75万円〜200万円 |
キッチン全体のリフォーム | 80万円〜400万円 |
出典:国土交通省
※価格はあくまで参考値であり、施工内容や地域によって異なります。
キッチンリノベーションの価格は、選ぶメーカーやグレード、オプション、工事内容によって大きく変動します。
例えば、同じサイズ・レイアウトのキッチン本体でも、100万円以上価格が変動することがあります。
したがって、キッチンのリノベーションを検討する際には、予算や希望する仕様を考慮し、適切な選択を行うことが重要です。
キッチンリノベーションでおすすめのメーカーは?
キッチンリノベーションでおすすめのメーカーは、それぞれ独自の特徴を持ち、多様なニーズに対応しています。
以下に代表的なメーカーをご紹介します。
メーカー | 特徴 | おすすめ商品/リフォーム価格 |
---|---|---|
クリナップ | プロが推奨するステンレスキッチンで、耐久性と清掃性に優れています。 |
|
LIXIL | 収納力が高く、デザインの種類が豊富です。 |
|
パナソニック | 主婦の意見を取り入れた製品開発を行っており、高性能な製品が揃っています。 |
|
TOTO | 節水性と清掃性が高く、快適なキッチンを提供しています。 |
|
タカラスタンダード | 熱や湿気に強く、掃除がしやすいホーロー素材のキッチンが人気です。 |
|
※上記の価格は目安であり、実際のリフォーム費用は地域や工事内容、選択するオプションなどによって異なる場合があります。
リノベーションの際には、自分のニーズや予算に合ったメーカーを検討することが重要です。
しかし、ホームページやカタログはメーカーごとに表記が異なり、種類も多いため一般の方が比較するのは難しいです。
さまざまなキッチンメーカーの特徴を把握しているリノベーションのプロに相談することで、より適切な提案を受けることができます。
キッチンリノベーションの注意点
ここでは、キッチンリノベーションの注意点を解説していきます。
ライフスタイルに合うキッチンを選ぶ
キッチンリノベーションにおいて、重要なことはライフスタイルに合ったキッチンを選ぶことです。
生活スタイルや料理の好みは人それぞれであるため、最適な形状やレイアウト・メーカー・オプションは異なります。
他人の事例やショールームのデザインをそのまま真似するのではなく、ご自身の生活に合ったプランを考えることが重要です。
例えば、料理や片付けの工程を1つずつシミュレーションしてみると、どのようなキッチンが自分にとって使いやすいかが見えてきます。
また、現在のキッチンに対する不満点を把握し、収納不足や動線の改善などを考えながらリノベーションを進めることも成功のポイントとなります。
動線をしっかり確認する
キッチンリノベーションを行う際には、キッチン本体だけでなく、リビングやダイニングとのつながり・動線を確認することも重要です。
特に、キッチン内ではワークトライアングルを確認することが重要です。
ワークトライアングルとは、調理を行う際に移動する流れのことで、調理スペース・洗浄スペース・冷蔵/保存スペースを結ぶ三角形の動線を指します。ワークトライアングルをバランス良くコンパクトにまとめることで、効率的にお料理ができるキッチンになります。
また、配膳や食器の後片付けなど、他の家事を行う際の動線の連携も確認する必要があります。
もし、使いにくいと感じる場合は、間取り変更を検討し、より使いやすいキッチン環境を整えることが重要です。
マンションは構造・管理規約を確認
マンションにおけるキッチンリノベーションでは、建物の構造や管理規約を確認することが不可欠です。
例えば、コンクリートスラブ(コンクリート製の板)に給排水管が埋まっていると、構造的にキッチンの移動が制限されるケースがあります。
また、管理規約によっては、キッチンの移動自体が禁止されている場合もあります。
キッチンリノベーションにおける工事自体も、届出や理事会・近隣住民の承認が必要な場合があるため、事前に管理会社や管理組合などに確認を行い、必要な手続きを適切に行うことが重要です。
〈関連コラム〉
マンションリノベーションを後悔したくない!知っておくべき8つのポイント
キッチンリノベーションはDIYできる?
キッチンリノベーションには、給排水・ガス・電気工事など有資格者が必要な作業が含まれています。
したがって、原則的にはDIYでのキッチンリノベーションはNGです。
床や壁の内装など一部の作業は、資格がなくてもDIYできる場合がありますが、専門家と相談しながら作業を進めることをおすすめします。
専門家に相談することで、仕上がりが良くなるだけでなく、コストを抑えることも可能です。
まとめ
キッチンリノベーションは、ライフスタイルに合ったキッチンを選ぶことが鍵となります。
さまざまなキッチンの種類や形状、そしてリフォームにかかる費用や注意点を把握し、専門家との相談を通じて計画を進めることで、理想のキッチンを実現することが可能です。
ぜひ、ご自分にとって最適なキッチンリノベーションを行い、快適な生活空間を手に入れてください。
茨城のリフォーム・リノベーションは、専門店のライズクリエーションにご相談ください。多くの実績で培ったノウハウをもとに、使いやすくおしゃれなキッチンリノベーションプランをご提案いたします。